散り敷いた落ち葉の上に、あるいは、人影もまばらな朝の公園の遊具に、
うすうすと初霜を見かけるとき、まぎれもない冬の訪れを知ります。
古都、鎌倉の静かな奥深い谷(やつ)。萱葺きの五軒四面の御堂は古寺に
相応しく、往古の盛況をしのぶことができます。
そんな坂東三十三の第一札所鎌倉の「杉本寺」がスタートの、宝泉寺観音講の
霊場めぐり、時は平成元年秋でした。それから早10年、平成10年の秋の札所
めぐりで百観音が満願成就いたしました。

毎年、春の新緑・秋の紅葉と、大自然の中をひたすら歩いた信仰の旅でした。
皆さん本当によく頑張りました。
札所の前に着いたバス。
あるいは、行けども行けども一本の細い山道。
落ち葉を踏み締めながら互いに励まし合い辿り着いた御堂。
思い起こせば、懐かしい懐かしい回想です。
車中から遠くアルプスの初雪を遠望するとき、それは、紅葉黄葉の華やかさと
対照してまた格別美しい。それぞれの観世音菩薩との出会いがあり、触合いの
あった10年間でした。
今後も企画してまいります。